さくらのねがい【完】


なんとなく嫌いだった中学の前を通ってみたくて遠回りして帰った。


ちょうど陸上部の子が部活をしていてトラックを走っている姿が目に入る。


咲希ちゃんと海斗と3人で帰りたくて教室の窓から海斗の部活をみながら待ってたなあ。

咲希ちゃんが部活帰りは雄介くんか明日香ちゃんと帰るからって突然言い出して、
途中からは海斗と2人で帰ってたなあ。


私の隣には必ず海斗がいた。今もそう。


海斗に会いたいな。でも突然連絡しても迷惑だよね…。なんて思いながら家へ帰った。




家の前で海斗のお母さんめぐちゃんに会った。




「おかえり、おでかけ?」


「うん、ちょっと散歩もしてきた。」


「あ、ちょっと待ってて咲桜ちゃん。」


「うん?」




めぐちゃんがお家の中に入っていく、そして出てきたのは海斗だった。



「これ。」と海斗にビニール袋を渡された。



「貰い物だけど、貰って?」と中身はパンだった。



「美味しそう、ありがとう。」


「どっかいってきたの?」


「うん。海斗は?なにしてたの?」


「勉強してたよ、ずっと。」


「え!?そうなの!?どうしたの…」




学年一位の海斗、勉強しなくたって優秀なのに。




「頑張りたいことできた。というか頑張ることにした。」


「がんばりたいこと?」


「うん、オレ、医者になるよ。」


「ええー、本気?」


「うん、本気。医学部目指すよ。だから頑張る。
助けたい、助けられたかもしれない命、助けたい。」




びっくりしすぎて言葉がでない。




「志望するの遅すぎて浪人確定だけどね?咲桜、応援してくれる?」


「うん!もちろん!!海斗ならきっとできるよ」


「勉強で辛くなったら咲桜でチャージさせて、元気になれるから。」


「うん?」




私で元気チャージできるの…?




「海斗に話したいことある、月曜日聞いてくれる…?」


「うん。聞くよ。帰りに咲桜んち寄るよ。」


「うん、ありがとう。」





今日は土曜日で月曜日は明後日。



家に帰ってからサラちゃんにある連絡をした。



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