さくらのねがい【完】

Side 海斗


「サラちゃん?なに急に、どうかした?」




日課のランニングから帰宅しスマホを開くとサラちゃんから不在着信があった。




「今、家いる?」


「うん、いるよ」


「咲桜ちゃんち行って!」


「え?」


「咲桜ちゃん大変かも!!」



何か良からぬことが起きているんじゃないかと思って慌てて家を飛び出して、
隣の家のインターフォンを押した。



「海斗っ!?」と驚いた顔をしながら玄関と扉を開けた咲桜。



「え…嘘…だろ…」目の前にいる咲桜は髪の短い。


「あー、えーっと…」となんだか恥ずかしそうにしている。



「おかえり、咲桜。」


「…っ、ただいま、海斗。」


「海斗っ!?」



気づいたら抱きしめていた。




「明日、話そうと思ってたんだけど…、今伝えてもいい?時間大丈夫?」


「うん、大丈夫。聞きたい。」



部屋へ入って、ダイニングテーブルで向かい合う。




「昨日、明日香ちゃんに会ってきた。パニくらなかったよ大丈夫だった。」




近藤と昨日会った話を事細かく聞いた。本人はもう大丈夫って言ってるけどオレはやっぱりあいつらのこと一生許せない。




「これからは私らしく生きる、だから髪、切った。サラちゃんのお母さん上手だよね。」




なんだかすっきりしたような顔で笑う彼女。久しぶりにみた。

オレはあいつらのこと許せないけど咲桜の気持ちが少しでも晴れたらそれでいい。




「似合うよ。可愛いね、咲桜。」



オレも一歩前に進む。ちゃんと伝えたい。








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