さくらのねがい【完】


「咲桜。」


私の名前を真剣な顔で呼ぶ彼にドキドキとしてしまう。




「好きだよ、咲桜。」と耳元で囁く。



きっとこの好きは私とは違う好き。




「うん、私も。」と言いかけたその時



「ずっと一緒にいたいって思ってるよ。幼馴染じゃなくて、恋人として。」と私の顔をまじまじと見ながら言う。



なにが起きているのかわからなくて、海斗と私の好きが同じだなんてありえなくて。




「あー、やっちゃった…。今じゃないだろ…。」と頭を抱えている海斗。


「違うから、いや、違くないんだけど…」と珍しく焦っている海斗が面白くて笑ってしまった。




「よかった、笑ってくれて。突然こんなこと言って困らせてごめん。」


「海斗が私のことが好き…?」


「うん」


「咲希ちゃんのことが好きだと思ってたからありえなくて…
咲希ちゃんとはいつも張り合っててありのままの海斗ってかんじで…
私とはまったく喧嘩も言い合いもしなくてずっと優しくて。」



「きっかけ覚えてないくらい昔からオレは咲桜のことが好きだよ。
オレは好きな子にとびきり優しくしたいし、甘やかしたい。
咲希はずーっと前にオレが咲桜のこと好きって気づいてたよ。
もちろん慎も、サラちゃんも、オレが咲桜のことしかみえてないってこと知ってる。
好きなのバレバレなんだって。」




私と海斗が同じ気持ちだったことが嬉しいのに、なかなか言葉がでてこない。

それくらい私にとっては信じられない出来事で…。





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