さくらのねがい【完】

Side 海斗


咲桜と手を繋いでいつもの通学路を歩いた。

学校の近くで咲桜の手を離す。

一緒に昇降口へ向かって靴を履き替えるけど明らかに周りのやつの目線は咲桜にある。



「宮下さん髪切った!顔小さ、目でか、超可愛くね?」

「眼鏡やめて前髪切った時から思ってたけど実は可愛くね?」



男たちがこそこそと咲桜のことが可愛いとウワサをしている。


昔からずっと可愛いつーの。



「やっぱり、髪切ったの変だったかな…」とじろじろと感じていた周りからの目線が心配になったのか気にしている。



「可愛いって言ってるだけだよ。
言っただろ?他の男がほっとくわけないって…」


「なにそれ、そんなことないと思うけど…」



教室に入ってすぐの席に座っている慎が咲桜をみて驚いている。



「咲桜、髪…」


「前に進める気がして切ってみた、やっぱり変だったかな…」


また弱気になっている彼女に


「ちょー可愛いよ!」と珍しく素直になっている慎をみて


「あ、りがと」と少し照れくさそうにしている。



「慎、もう咲桜にちょっかいかけんなよ」


「えー、やだー。可愛くなったしもっと好きになっちゃったー。」とヘラヘラしている。



「咲桜ちゃん、おはよ」

「おはよ、サラちゃん」



サラちゃんと楽しそうに自分の席へ行く咲桜の後ろ姿、今までとはなんだか違う雰囲気。



「慎、あのさ。」


「なに、改まって…」


「咲桜と付き合ってる」


「そっか、よかった。おめでとう。
あ、謝らないで、心の底からおめでとうって思ってるから。」


「ありがとう。」


「いーえ。あ、でも傷つけたら速攻奪うから。」


「絶対ないから!」



ホームルームを知らせるチャイムが鳴り、慌てて席へ向かった。




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