さくらのねがい【完】
***


「ただいまー。」


「おかえり」



海斗の家にふたりで帰る。



「海斗、新入生代表挨拶するなんて聞いてなかったんだけど」


「あー、あれねー。代役でさ。ほんとのやつはインフルで休みなんだってよ」


「すげえ確率」


「ただいま」



乃愛ちゃんが帰ってきた声がした。



「乃愛ちゃん!!」


「ただいま、可愛い妹、癒されるわ〜」と私の頭をなでなでしている。



「乃愛、やめろし」と海斗が私と乃愛ちゃんを引き離した。



「はいはい、相変わらずやきもち焼きなんだから…」と呆れた様子の乃愛ちゃん。



「乃愛ちゃん体調大丈夫?お腹大きくなったね。」

「体調大丈夫、ね、すっかり妊婦だよー。」と嬉しそうにお腹を撫でていた。



乃愛ちゃんは去年結婚してもう直ぐ赤ちゃんが産まれる。



「楽しみだね、ね?海斗。」


「おーう、楽しみー。」



海斗はいつも乃愛ちゃんの体調の心配をしていて、赤ちゃんに早く会いたいなって言っている。

家族のなかで誰よりも楽しみににているのは案外海斗なのかも。




「海斗、入学おめでとう!よく頑張りました!」


「俺たちの老後は頼んだ…!立派な医者になれるようにこれからも頑張れ…!!」


「父さん、大げさなんだけど…、でもありがとう!頑張ります!」



大好きな人と大好きな人の家族と囲む食事はとっても楽しくてあっという間の時間だった。



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