さくらのねがい【完】
Side 海斗


「「海斗、おめでと〜」」


「ありがとー。」


「どう?」


「どう?って?」


「宮下さん喜んでただろ?同じ大学で。」


「オレのほうが喜んでたね。」


「はは、ウケる。」


「でもすごいよな、国立医学部って」


「かなり頑張りましたけど?」


「医者の友達とか心強いわー。なんかあったらよろしくー。」




蒼太と慎が合格祝いにご飯に誘ってくれた。

この1年はずっと勉強しかしてこなかったから久しぶりの友達との遊びは楽しい。




「咲桜とどう?」


「変わらず。」


「いいなー、一緒に住んでんの。」


「いいだろ?でもオレが自立してなさすぎてやばい。」


「宮下さんが自立しすぎてるだけじゃない?」


「はは、それはそうかも。」


「あ、俺、20時までねー。サラちゃんのお迎えあるからさ。」




慎とサラちゃんは友達っていってるけどどうみてもカップルみたいなことをしている。



「付き合ってないんだよね!?」


「まだねー。国試だからさ、サラちゃんが。」




サラちゃんは美容師になるために頑張っている。




「お前らなにかと理由つけて曖昧な関係だよな」


「そうなんだよね。はっきりさせたいけどね。
サラちゃんがなかなか折れてくれないからね。」


「そういう黒木は?」


「お前らと違ってはっきりした関係だわ。」




蒼太は高3の冬頃からエミちゃんと付き合い始めた。





***


春の夜風が気持ちいいなんて思いながら家に帰ろうとしたら駅前の居酒屋の入り口で誰かと話し込んでいる咲桜を見つけた。


大学の最寄りだしここでやってたんだ、新歓。

たくさん我慢させちゃってたから楽しんでるといいけど。


ていうか男だし、誰…?




「あれ?咲桜?」


「海斗?この辺だったの?」


「咲桜こそ。あ、誰…?」




明らかに咲桜に好意がありそうな男…。




「近寄らないでくださいよ。オレの彼女なんで。」と牽制すると



「さっき彼氏いるって知って失恋したんで大丈夫ですよ。」


「それに宮下さん俺のことめちゃめちゃ警戒してるし。
ふたりで違うお店いこって誘ったけど断られたんで!」


「ていうかこんなにかっこいい彼氏なの!?無理勝てない!
すみません、狙おうとして!」




めちゃくちゃ謝られたし、もしかしていいやつ??




「咲桜、ごめーん。大丈夫〜?あれ!?海斗くん!?」とゆりちゃんが店からでてきた。




「あれ、もしかして修羅場?やっぱり橋本は咲桜のこと狙ってたのか〜。
ごめんね、海斗くん。橋本とふたりきりにしちゃって!あとはふたりでごゆっくり〜。」


「あ、咲桜、先輩に適当に言っとくから大丈夫!また来週!」



橋本くんを引きずるようにお店の中へ戻って行った。




「ごめん、海斗。嫌な思いさせて。」


「ううん、こっちこそごめん。橋本くんにちゃんと謝れなかった。」


「来週伝えておく。ごめんねは私だよ。」


「ううん、オレが嫉妬深すぎる、ごめん。」



「よし、もうこの話終わり!帰ってアイス食べよ!」



コンビニに寄ってアイスを買って家へ帰った。




「ね、海斗。楽しかった?みんな元気?」


「元気だったよ。今、オレ反省中。」


「さっきのこと?大丈夫だよ。
私のこと大好きってことでしょ?」


「なに、どうしたの、そんなこと普段言わないじゃん…」


「へへ、お酒飲んじゃったー。なんかなんでも喋れるよー。」


「うん?」


「烏龍茶頼んだんだけどお店の人がウーロンハイと間違えちゃったみたいで…
いつもと味違うな〜っておもってたけどとくに気にせず飲んじゃった。」とオレの手を握る咲桜。


「本当は私不安だよいつも一緒の学校だったから」


「同じ学校だよ。」


「うん、でも違う校舎で時間割も違うでしょ。
それに大学って可愛い女の子たくさんいるし先輩は綺麗な人ばっかだし、、、
私が海斗のこといちばん好きなのに!って勝手にやきもちやいちゃいそうで、欲張りでごめんね」



オレの肩に咲桜のおでこがこてんと当たる。



「もっとわがままになってほしいし甘えて欲しいよ。」と伝えると


「うん、大好き。」とオレの唇を塞ぐ。



「かわいい、誘ったの咲桜だからな?」とソファに押し倒すと


「うん、誘った。」と甘い声といつものあの可愛い笑顔で言う彼女のこと

これからも信じたいし大切にしたい。



End🪽









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