さくらのねがい【完】

Side 橋本



「ゆりの、金曜の新歓に宮下さんくるってまじ?」


「うん。来れるって言ってたよ。」


「お願いがあるんだけど隣譲って欲しい!」



同い年の宮下さんが新歓にくると聞いて驚いた。

俺は学部が違うから宮下さんと話すきっかけがこのサークル内でしかないけど彼女はなかなかサークルの集まりに顔を出さない。



「うわ、なに、橋本も咲桜狙いなの。もうそれ言われるの3人目なんだけど。」



宮下さんはこのサークル内のマドンナ的な存在で男子は惹きつけられている。

俺もそのひとりのうちで近づきたいけどなんせ接点がない。



「げ、みんなはえーよ。ゆりのまじでお願い!!
このチャンス逃したくないからさー!!」


「うーん、無理だと思うよ。だって咲桜人見知りだし近づけないよ。それに…」


「あ!じゃあミヅキと合コンセットするから!お願い!」


「まじ?いいよ、その代わり咲桜にちょっかいかけないでよ。」


「やったー!!ありがと!!」




ゆりのは俺の友達のミヅキのことが気になると言っていた。
それを交換条件に隣を譲ってもらう約束をした。







「このままふたりで抜けない?違うお店行こ?」




ゆりのにちょっかいかけるなと言われたけど後悔したくなくて気づいたら誘っていた。




「ううん、行かない。」




俺との距離をひと一人分離れてそう言う。




「そこは行くって言うとこだろー。」



めちゃくちゃ警戒された。




「行かないよ。嫌な気持ちになるようなことしないって決めてるから。」


「彼氏いるんだ、残念。長いの?」




そりゃ彼氏いるか。あけっなく失恋。




「知り合ってからは長いね。付き合ったのは2年前とか?」



あまりにも愛おしそうな顔をして思い出しているからどんな相手なのか気になって、


「十分長いじゃん。馴れ初め聞かせて。」と話していると


「あれ?咲桜?」と店の前を歩いていた男に声をかけられる。



うわ、、、、イケメン、、、、宮下さんとふたり絵になる。




「海斗?この辺だったの?」


「咲桜こそ。あ、誰…?」


「同じサークルの…」と彼女が言いかけると



「近寄らないでくださいよ。オレの彼女なんで。」とオレは睨まれた。




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