冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい


「ああ、悪いな。せっかくの日曜だから、もっと一緒に過ごせるつもりだったんだが……急遽、関西の方に顔を出さないといけなくなった」

 恭司の話を耳にして、美桜は少々残念な気持ちになる。

「いいえ、お忙しいんでしたら仕方がないのかなって」

「この埋め合わせは必ずする」

 そうして、恭司が美桜の髪を手櫛で整えた後、頬にかかった髪を耳にかけてやる。

「今度、あんたに渡したいものがあるんだ」

「私にですか?」

「ああ。今日は残念ながら間に合わなかったし……。そうだな。二十四日。どうだ、空いているか?」

 今度の二十四日といえば……。

(クリスマスイブ……!)

 そんな素敵な日に渡したいものだなんて、いったいぜんたい何なのだろう。
 胸がドキドキして嬉しくなってくる。

「あんたの夢が叶うように、俺も協力してやるから」

 恭司がこれまでの中でも極上の笑みを浮かべてくれた。

「私の夢?」

「ああ……」

 そうして、恭司がポツリと呟いた。

「俺も……よく分からないから、あんたと一緒に考えていけたらって思ってる」

 やや抽象的な言い回しだったので、彼が具体的に何を言いたいのかは分からなかったが、美桜のことを喜ばせようとしてくれているのは伝わってきた。
 美桜は嬉しそうに微笑んだ。

「……? ありがとうございます、恭司さん」

「いいや、どういたしまして」

 恭司がまた嬉しそうに微笑んでくれた。
 美桜はなんだか幸せな気持ちになりながらマンションに戻ると、恭司の出張を見送ったのだった。
< 100 / 179 >

この作品をシェア

pagetop