冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい


 美桜は深々と頭を下げた。
 難波から自分たちの関係が何かは追及されなかったので、とりあえずホッとする。

「……最近の若い子は……順一を夢中にさせたあげく、百戦錬磨の恭司を手玉にとるとか……怖いな……」

 去り際の難波が何か言った気がしたが、声が小さすぎて聞こえなかったのだった。
 難波を見送った後、美桜は恭司の眠るベッドの上に座った。
 彼のサラサラの黒髪にそっと触れた。

「恭司さん、どうして飲みすぎちゃったんだろう」

 なんとなく恭司が寝苦しそうだ。
 美桜は彼の白シャツの第二ボタンと第三ボタンを外してあげる。
 骨ばった鎖骨が目に入ってきて、ドキドキしてしまった。
 ちょうど、その時。

「ひゃっ……」

 美桜の手首を恭司の手が掴んでくるではないか。
 彼がうっすらと瞼を持ち上げる。

「恭司さん、大丈夫ですか?」

 美桜が心配そうに顔を覗き込んだ、その時。

「きゃっ……!」

 視界がぐるりと反転する。
 美桜の背中がベッドに触れたかと思うと、身体の上に柔らかな重みが乗り上げてくる。

「恭司さん、起きたんですか……?」

 見上げた瞬間。
 美桜はビクリとした。
 なぜならば――恭司の瞳がまるで獣のようにギラギラしていたからだ。
 
「酔ってるから? ……きゃっ……」

 彼の手が彼女の二ッとワンピースの裾の中へとおもむろに差し入れられる。太腿を撫でられはじめると、美桜の口から甘ったるい声が漏れ出る。

「あっ、待ってっ、明日もお仕事で朝が早くて……」

「待たない」

 恭司がワンピースの裾を胸元まで一気にたくし上げたせいで、美桜の華奢な腰回りが外気に晒されてしまう。
 そうして――彼の顔が彼女の下腹に埋まってくると、彼の唇が彼女の肌を吸う。

「……んっ……あっ……恭司さん、待ってっ……」
 
 強引に触れられているのに――身体は敏感に反応してしまう。

「俺以外の男と会うような女の言うことは聞かない」

「え……? あ……」

 美桜はゾクリとした。
 恭司の瞳には仄暗い光が宿る。

「俺以外の男の命令を聞くような女は必要ない。これで終わりにする。だから、最後に俺に抱かれろよ」
< 126 / 179 >

この作品をシェア

pagetop