きみが光るたび、淡くなる

『LUMINA CHORD』

「・・・メジャーデビュー、決定したよ」
CDデビューから1年ちょっと経ったころ。
LUXEONは事務所の一室に集まっていた。
「・・・ついに来たのか」
しばらくの沈黙の後、ぽつりと絹が呟く。
思ったよりも反応が薄いな・・・と感じ、メンバーを見ると、
「ちょ、冬貴・・・」
「ふ、あぅ・・・や、やっと・・・ゆ、めが・・・っ」
一番後ろで冬貴が、月葵に支えられながら大泣きしていた。
「うんうん、夢、叶ったねぇ。ありがとうリーダー」
随分と大人になったこたが冬貴の背中をさすり、逢も冬貴の肩を抱く。
「俺らっ・・・デビューできるんだ・・・っ」
真っ赤な目で涙を流しながら冬貴が笑い、メンバーや事務所の人たちも笑顔でうなずいた。
「よくがんばったね、双葉くん。君がLUXEONのリーダーとして、今日まで頑張ってきてくれたからだよ」
こういう状況になれているのか、社長が微笑ましそうにそう言う。
「さぁ、佐伯さん。デビュー曲を発表してあげて」
「はい。・・・メジャーデビュー曲は、・・・『LUMINA(ルミナ)CHORD(コード)』」
少しLUXEONの名前と絡めたその曲名を発表すると、それまで笑顔だったメンバーが感極まったように膝がら崩れ落ちた。
「LUXEON、そして佐伯さんには期待しているよ。・・・あぁ、今まで佐伯さんはマネージャー業もしてくれていたが、メジャーデビューを機にマネージャーを追加するよ。もう少しで来るからね」
そう言い残し、社長と社員さんが部屋から去っていく。

「冬貴」
私がそう呼びかけると、しゃがみ込みながらメンバーに囲まれ、泣いていた冬貴が立ち上がり、まっすぐにこちらを見た。
「はい」
「今日までリーダーとしてこのグループを引っ張って来てくれてありがとう。これからも、LUXEONのリーダーは冬貴だけだよ。長男として、メンバーに心配かけまいと無理していたのは知ってる。これからはもう少し、メンバーにあずけてごらん」
「はい。俺たちを(ここ)まで導いてくれてありがとうございます」
深く、深く冬貴が頭を下げる。

「月葵」
「はい」
「月葵が担当した衣装は、事務所にも好評だった。いつも努力している姿は、メンバーも勇気をもらっただろうし、私だって奮い立たされたよ。そのまっすぐに努力することを忘れずに、これからも頑張ってほしい」
「ありがとう。これからもよろしくお願いします」
涙のにじんだその瞳で、月葵も礼をした。
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