きみが光るたび、淡くなる
「絹」
「・・・はい」
「いつもメンバーのことを想って、誰も知らないところでたくさん気を利かせて動いてくれた。感謝しているよ。絹はいつでも、メンバーの安心できる居場所、心の拠り所になってくれている。でも絹自身も、すべてを受け止めてくれる人が現れてくれるといいな」
「・・・俺にはもう、メンバーとうるやんがいます」
「そうか」
冷たく見えるのに温かい雰囲気を纏い、絹も頭を下げて一歩後ろへ引く。

「逢」
「はい」
「その気楽さや面白さにいつも助けられている。その反面、努力も忘れないのは逢のいいところだ。なんでもそつなくこなすが、どの裏に計り知れない努力があることはここにいる全員、わかっている。そのギャップは、私もメンバーも、逢自身も愛すべきところだ」
「もう、たくさん愛してもらっている。いつもありがとう」
逢は私を優しく抱きしめると、頭をポンポンと柔らかく叩いてから離れた。

「こた」
「はい!」
「こたの無邪気さ、なんでも楽しそうに挑戦する姿は、みんなが尊敬すべきところだ。それでいて、誰よりも強い心で、最年少ながらみんなを支えているな。そんなこたなら、支える側の気持ちもよくわかっているはずだ。ファンを大切にするんだぞ」
「うん!いつでも感謝を忘れずに!」
ニコニコと、今日も明るい笑顔で、こたは大きく頷く。

そんな、新たな門出へと歩みを進めた私たちのもとへ、1人の男が現れた。
「失礼しまーす」
「どうぞ・・・ん?光?」
「やっほー雨瑠。元気にしてた?」
入ってきたのは、スーツを着た・・・私の幼馴染。
蓮香(はすか)(みつ)だ。
「え?なんでここに光が」
「俺、ここの会社の社員な。マネージャー就任した~」
そんな軽さで大丈夫か、と思うものの、幼馴染ならマネージャーとしても安心だろう。
「紹介する。私の幼馴染で、マネージャーになったらしい蓮香光だ」
「初めまして~。みんなのことは社長から聞いてるよ。よろしくね~」
LUXEONのメンバーにも素のキャラでいくのか。
「よろしく・・・お願いしま、す?」
「うん。好きなように呼んでね。タメ口でOKだよ~」
相変わらず社交的な光に戸惑ったらしいメンバーが、助けを求めるように私を見てくる。
「光がそう言ってるんだから、それでいいと思うよ」
別にどうでもいいし、私にもため口なのでそう返すと、メンバーは少し微妙な顔をしながら頷いた。
「うーん、でもまさか雨瑠がなぁ。イケメンたちに囲まれて曲作ってるとは・・・。あ、『えのぐ ‐Vivid‐ 』大好きだよ」
「幼馴染に曲聞かれるのは恥ずかしいがな・・・よろしく頼むよ」
「りょーかいっ」
ん-っと伸びをした光は笑顔でメンバーに手を振り、部屋を出て行った。
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