きみが光るたび、淡くなる
そして月葵、なんでそんなに不機嫌顔なんだ。
「月葵?」
眉間に皺を寄せる月葵に声を掛けると、月葵は険しい顔のままこちらを見た。
「・・・なにをそんなに怒ってるんだ?」
「・・・なんでもないよ」
絶対なんでもなくはない。絶対に。それは断言できる。
「雨瑠~!ちょ、手伝ってくれん⁉」
「今取り込み中、無理。自分でやって」
「薄情!」
「タダ働きなんてしない」
キッチンから律の声がすると、月葵の顔がもっと険しくなる。
・・・原因は律か?
「雨瑠~!助けて、このままじゃ俺死ぬって・・・!」
「死なないから一回黙ってくれないか」
月葵のほうが死にそうだ、顔が険しすぎて。
それにはメンバーも苦笑していて、でも見ているだけで助けてくれる気配はない。
「・・・月葵」
「雨瑠ちゃんさ、律さんのこと好きだった?」
「え?・・・恋愛的に?ありえないな」
誰があんなクズ男を好きになるか。
タイプでもないが、人間としても・・・恋愛的には好きになれないだろアレは絶対。
「雨瑠~・・・!」
「まじで黙って。今話してるんだわ」
いい加減空気を読めこのチャラ男が・・・!
律の声が聞こえるたび月葵は不機嫌顔になっていくので、原因は一目瞭然だ。
すると、ついに見かねたらしい冬貴が助け舟を出してくれた。
「もー、つっちゃん。いじけないの」
・・・え、冬貴、これはいじけているのか?
そんな可愛い表現でいいのか、随分と顔が怖いが?
「ほら、なにが嫌なのか言ってみ?」
「・・・」
優しく冬貴に促され、月葵は目をチラリとこちらに向けて、迷うように首を縮こまらせる。
もしかして律の声質が気に入らないとかだろうか。
それなら、あいつの口にガムテープを貼るくらいはするが。
「・・・だけ」
「うん?」
語尾しか聞こえなかったので訊き返すと、月葵は拗ねたような上目遣いで
「雨瑠ちゃんと元カレの仲が良いのに嫉妬してるだけ・・・」
「・・・し、っと?shit?sit?」
shit。失敗したときなどに用いる「ちくしょう」「くそったれ」。
sit。座る。着席する。
「うっさん、こーゆーときだけ天然大爆発するよね」
「はぁ?」
「事実言ってるだけなのに凄まれた⁉」
逢、一旦黙ろうか。
「つっちゃん、うーちゃんに分かるように言ってあげて?」
冬貴、私のことを幼児か何かだと勘違いしてるのか?
「嫉妬!ヤキモチだってば・・・!」
「あ・・・そっちか。なるほど」
嫉妬のほうか・・・って嫉妬?ヤキモチ?
「なんで嫉妬?そんなもの必要・・・」
「だってだって・・・5年半も一緒にいる俺らよりも仲良いし!そもそも雨瑠ちゃんに彼氏いたのもショックだし・・・!」
「『元』な?・・・まぁ、同い年だし友人だし、LUXEONよりかは雑に扱っているが・・・それが羨ましいのか?」
雑に扱われるのが羨ましいなんて、さすがに理解できないぞ。
「全部聞こえてんだからねー!」
『雑』という言葉が伝わってしまったのか、キッチンから律の叫び声が店内に響き渡る。
「もっと・・・雨瑠ちゃんが素のまま接してくれるようになりたいのに・・・」
・・・あぁ、私がLUXEONの前では仮面をかぶっていると。
LUXEONに見せない顔を、律に見せているのが不快なのか。
まぁ、仲が良いと思っていた友人が、他の友人といる時のほうが楽しそうな顔をしていたら、少し嫌になるのはわからなくもないが。
「うーん」
きっとありきたりな言葉では、月葵は満足しないだろう。
でも、料理も来てしまうし、手短に・・・。
「律に比べて、LUXEONのことは丁寧に扱っている。それは私にとって、LUXEONが大切だし、宝物だからだ。別に一線引いてるわけではない。ほら、宝物は雑には扱いたくないし、扱えないだろう?」
これで伝わるのかは分からないが、とりあえずそう言ってみると、月葵は眉尻と下げ、小さく頷いた。
「・・・うん、わかった」
「わかってくれてよかった」
「月葵?」
眉間に皺を寄せる月葵に声を掛けると、月葵は険しい顔のままこちらを見た。
「・・・なにをそんなに怒ってるんだ?」
「・・・なんでもないよ」
絶対なんでもなくはない。絶対に。それは断言できる。
「雨瑠~!ちょ、手伝ってくれん⁉」
「今取り込み中、無理。自分でやって」
「薄情!」
「タダ働きなんてしない」
キッチンから律の声がすると、月葵の顔がもっと険しくなる。
・・・原因は律か?
「雨瑠~!助けて、このままじゃ俺死ぬって・・・!」
「死なないから一回黙ってくれないか」
月葵のほうが死にそうだ、顔が険しすぎて。
それにはメンバーも苦笑していて、でも見ているだけで助けてくれる気配はない。
「・・・月葵」
「雨瑠ちゃんさ、律さんのこと好きだった?」
「え?・・・恋愛的に?ありえないな」
誰があんなクズ男を好きになるか。
タイプでもないが、人間としても・・・恋愛的には好きになれないだろアレは絶対。
「雨瑠~・・・!」
「まじで黙って。今話してるんだわ」
いい加減空気を読めこのチャラ男が・・・!
律の声が聞こえるたび月葵は不機嫌顔になっていくので、原因は一目瞭然だ。
すると、ついに見かねたらしい冬貴が助け舟を出してくれた。
「もー、つっちゃん。いじけないの」
・・・え、冬貴、これはいじけているのか?
そんな可愛い表現でいいのか、随分と顔が怖いが?
「ほら、なにが嫌なのか言ってみ?」
「・・・」
優しく冬貴に促され、月葵は目をチラリとこちらに向けて、迷うように首を縮こまらせる。
もしかして律の声質が気に入らないとかだろうか。
それなら、あいつの口にガムテープを貼るくらいはするが。
「・・・だけ」
「うん?」
語尾しか聞こえなかったので訊き返すと、月葵は拗ねたような上目遣いで
「雨瑠ちゃんと元カレの仲が良いのに嫉妬してるだけ・・・」
「・・・し、っと?shit?sit?」
shit。失敗したときなどに用いる「ちくしょう」「くそったれ」。
sit。座る。着席する。
「うっさん、こーゆーときだけ天然大爆発するよね」
「はぁ?」
「事実言ってるだけなのに凄まれた⁉」
逢、一旦黙ろうか。
「つっちゃん、うーちゃんに分かるように言ってあげて?」
冬貴、私のことを幼児か何かだと勘違いしてるのか?
「嫉妬!ヤキモチだってば・・・!」
「あ・・・そっちか。なるほど」
嫉妬のほうか・・・って嫉妬?ヤキモチ?
「なんで嫉妬?そんなもの必要・・・」
「だってだって・・・5年半も一緒にいる俺らよりも仲良いし!そもそも雨瑠ちゃんに彼氏いたのもショックだし・・・!」
「『元』な?・・・まぁ、同い年だし友人だし、LUXEONよりかは雑に扱っているが・・・それが羨ましいのか?」
雑に扱われるのが羨ましいなんて、さすがに理解できないぞ。
「全部聞こえてんだからねー!」
『雑』という言葉が伝わってしまったのか、キッチンから律の叫び声が店内に響き渡る。
「もっと・・・雨瑠ちゃんが素のまま接してくれるようになりたいのに・・・」
・・・あぁ、私がLUXEONの前では仮面をかぶっていると。
LUXEONに見せない顔を、律に見せているのが不快なのか。
まぁ、仲が良いと思っていた友人が、他の友人といる時のほうが楽しそうな顔をしていたら、少し嫌になるのはわからなくもないが。
「うーん」
きっとありきたりな言葉では、月葵は満足しないだろう。
でも、料理も来てしまうし、手短に・・・。
「律に比べて、LUXEONのことは丁寧に扱っている。それは私にとって、LUXEONが大切だし、宝物だからだ。別に一線引いてるわけではない。ほら、宝物は雑には扱いたくないし、扱えないだろう?」
これで伝わるのかは分からないが、とりあえずそう言ってみると、月葵は眉尻と下げ、小さく頷いた。
「・・・うん、わかった」
「わかってくれてよかった」