初恋が君に届くまで
「ここ? 綾瀬くんのおうち」
「そう。22階なんだ」
「そんなに高いの? すごいね」
つむぎのマンションから車で20分ほどのところに、丈の住む高層マンションがあった。
地下駐車場に車を停めると、ふかふかの絨毯が敷き詰められたエレベーターで22階に上がる。
フロアを進むと、それぞれの玄関前には門扉とアプローチが設けられていた。
隣との間隔も随分と離れている。
「なんだか戸建みたいにゆったりしてるね。それにホテルかと思うほどゴージャス」
「気に入った? いつでも引っ越しておいで」
「ええ!?」
「はい、ここだよ」
突き当りの部屋まで来ると、丈は門扉を開けてつむぎを促した。
アプローチは広々としていて、花壇を作ったらすてきだろうなとつむぎはぼんやり思う。
「どうぞ、入って」
「はい、お邪魔します」
足を踏み入れるとパッとセンサーでライトが点き、ダークブラウンの落ち着いた室内を照らす。
廊下を進むと20畳ほどのリビングに大きな窓があり、月の光が部屋に射し込んでいた。
「わあ、きれい」
つむぎはうっとりとその景色に酔いしれる。
丈は部屋の照明をグッと絞り、つむぎの隣に並んだ。
「毎晩ここから夜景を見ると、気持ちが落ち着くんだ」
「そうでしょうね、とってもすてき」
「今夜はここにつむぎがいてくれるなんて、幸せで夢みたいだ」
そっと丈の顔を振り仰ぐと、「ん?」と優しく微笑みかけられる。
「ううん、なんでもない」
本当は自分も言いたかった。
今ここにあなたといられて、私も夢みたいに幸せだと。
だがそれを口にするには、まだ少し勇気がいる。
「つむぎ、部屋に案内するよ」
「はい」
荷物を手に部屋を出る丈の背中を、つむぎも追いかけた。
「そう。22階なんだ」
「そんなに高いの? すごいね」
つむぎのマンションから車で20分ほどのところに、丈の住む高層マンションがあった。
地下駐車場に車を停めると、ふかふかの絨毯が敷き詰められたエレベーターで22階に上がる。
フロアを進むと、それぞれの玄関前には門扉とアプローチが設けられていた。
隣との間隔も随分と離れている。
「なんだか戸建みたいにゆったりしてるね。それにホテルかと思うほどゴージャス」
「気に入った? いつでも引っ越しておいで」
「ええ!?」
「はい、ここだよ」
突き当りの部屋まで来ると、丈は門扉を開けてつむぎを促した。
アプローチは広々としていて、花壇を作ったらすてきだろうなとつむぎはぼんやり思う。
「どうぞ、入って」
「はい、お邪魔します」
足を踏み入れるとパッとセンサーでライトが点き、ダークブラウンの落ち着いた室内を照らす。
廊下を進むと20畳ほどのリビングに大きな窓があり、月の光が部屋に射し込んでいた。
「わあ、きれい」
つむぎはうっとりとその景色に酔いしれる。
丈は部屋の照明をグッと絞り、つむぎの隣に並んだ。
「毎晩ここから夜景を見ると、気持ちが落ち着くんだ」
「そうでしょうね、とってもすてき」
「今夜はここにつむぎがいてくれるなんて、幸せで夢みたいだ」
そっと丈の顔を振り仰ぐと、「ん?」と優しく微笑みかけられる。
「ううん、なんでもない」
本当は自分も言いたかった。
今ここにあなたといられて、私も夢みたいに幸せだと。
だがそれを口にするには、まだ少し勇気がいる。
「つむぎ、部屋に案内するよ」
「はい」
荷物を手に部屋を出る丈の背中を、つむぎも追いかけた。