返事も溺愛もキスのあとで

第四章 繋がる記憶と甘い夜



(ワンピースとか……張り切りすぎたかな……)

迎えた週末──土曜日。

今日は、私たちが交際を始めてちょうど一か月の記念日だ。

手持ちの服でいいかなと思っていたが、金曜日の夜、立ち寄ったお気に入りのお店でセールをしていたこともあり、裾に透かし模様の入った紺色のシャツワンピースを購入してしまった。

更に今日は朝から髪を巻き、ハーフアップにまでしてしまっている。

(浮かれすぎかなぁ)

私は運転中の彼をちらりと見る。

(かっこいいな)

隣で高級車を運転している鷹哉さんは、とろみのあるセンタープレスが入った黒のパンツに白いTシャツで、上から麻素材のジャケットを羽織っている。

元から身長185㎝越えの高身長に、すらっとした手足、そして芸能人顔前の端正な顔立ちだ。

(モデルさんみたい……)

私は先ほどスタパのドライブスルーで買ってもらったキャラメルラテに口づける。

「あと十五分くらいで着くからな。着いたら先に昼食にしよう」

「は……、うん」

「ん? もしかして、今、はいって言おうとしたのか?」

「し、してないよ……っ」

ごまかせたと思ったのに、彼からの確認に少々動揺してしまう。

「そうか。残念だな」

「残念?!」

やや大きな声でそう言った私を見ながら、信号待ちで止まると、鷹哉さんが悪戯っ子のような顔を向ける。

「キスする口実だろう?」

「──っ」
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