返事も溺愛もキスのあとで
「雛子」
「……はい」
「ふ、なんで敬語なんだ?」
「だ、だって……もうドキドキしすぎて、心臓が止まっちゃいそうで」
「じゃあ心臓が止まらないように、加減しないとな」
私の腰を引き寄せ、彼の熱がぐっと押し当てられる。
入ってきた熱は想像以上に大きく、私はシーツを握りながら身を捩った。
「ん……っ、待っ……」
「……待てない……っ」
「お願い……ゆっくり……」
「……くっ……雛子、悪い……」
(──っ)
彼の熱が一気に私を貫いた。
痛みはないのに、一筋の涙がはらりと頬を伝ったのがわかった。
「……痛いか?」
「ううん……胸がいっぱいで」
流れた涙は彼が指先ですぐに拭ってくれる。
「優しくするから」
頷くとまた深くて蕩けるようなキスが落とされ、すぐに抽送が始まる。
静寂の中でベッドが規則的に軋んで、二つの呼吸が混ざり合っていく。
何も考えられない中、ただ幸せで涙が溢れて止まらない。
「雛子……」
「鷹哉さん……大好き」
これはきっと運命の恋だ。
神様が私にくれた最後の恋。
私はもう二度と離れることがないように、彼の背中を強くぎゅっと抱きしめた。