返事も溺愛もキスのあとで
「ここ最近はなかったんだけど、さすがに気持ち悪いから、ブロックするね」

「そうだな。ストーカー案件で警察に行ってもいいが?」

すぐに彼女が首を振る。

「もう連絡できないようにしたら、いいだけだから」

雛子はすぐに俺に見えるようにしながら、石垣をブロックにし、さらに着信拒否するのが見えた。

とりあえずは安堵しつつ、あんな訳のわからないポエムのようなモノを、雛子に送りつけていた石垣に怒りが沸々と湧いてきてしまう。

「あの……」

雛子の戸惑いの表情を見て、俺はすぐに余裕の笑みを浮かべてみせた。

気持ちの悪いポエムに彼女が心を奪われるなんて思っていない。

しかしながら、あんな不気味でセンスのないポエムを雛子に送っていた事実には、飼い慣らしたはずの独占欲が牙を剥きそうになる。

「私は、迷惑だと思ってたんだけど……なんだか話すタイミング逃しちゃって」

「わかってる。話してくれてありがとう」

今ここで彼女に、稚拙で剥き出しな独占欲を悟られ、小さな男だと思われたくはない。

俺は出来るだけ、にこやかにいつもの口調で答える。

「また何かあれば、すぐ俺に言ってくれ」

「うん、わかった……」

やってきたエレベーターに俺たちは乗り込むとさりげなく雛子を端に寄せた。
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