返事も溺愛もキスのあとで


「舞川さん、君の企画が採用だ」

昼食後、オフィスにやってきた部長からの言葉に私は驚きながら、立ち上がった。

「あ、ありがとうございます!」

オフィス内から拍手が巻き起こる中、ペコリと頭を下げた。

「さっそく、製造ラインとも連携して商品化に向けて動いて欲しい。この件の指揮は雪瀬くんに任せる」

「承知致しました」

部長がオフィスをあとにすると、すぐに同僚たちが駆け寄ってきてくれる。

「おめでとう」

「舞川さんの企画、すっごく良かったもの」

「皆さん、ありがとうございます」

同僚たちの言葉に徐々に実感が沸くとともに、ようやく掴んだ商品化に胸がいっぱいになる。

(やった……嬉しい……っ)

心の中で何度もガッツポーズをしていると、彼がこちらにやってくる。

目と目が合えば、涼やかな目元がそっと細められた。

「舞川さん、おめでとう」

「雪瀬室長、ありがとうございます」

「次の週末に原価率等を修正して、製造ラインに提出する資料をそろえておいて欲しい」

「はい、承知致しました! 全力で取り組みます」

「ああ、上司としてできるだけサポートする。この商品が大ヒットするよう皆も力を貸して欲しい」

すぐに同調するように同僚たちが頷く。

活気に満ちたオフィスを見ながら、私はまだ高鳴っている胸を押さえつつ、すぐにパソコンに向かった。
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