返事も溺愛もキスのあとで
それを見て、彼がふっと笑みを浮かべる。

「ああ、すっかり忘れてたな。いいよ」

すっと彼が立ち上がるとコンビニの袋を持って戻ってくる。

そして中からそれを取り出すと、私の手のひらにふたつ乗せた。

乗っかっているのは『ビックリ!たまごチョコレート』の新商品で本日、全国一斉発売になったばかりだ。

「今回のラインナップでどうしても欲しいのがあるの」

「はは、どれかすぐわかるよ」

「やっぱり?」

鷹哉さんが考案した『ビックリ!たまごチョコレート』は卵型のチョコレートの中に、小さなマスコットが入っているのだが、今回は“鳥シリーズ”で、スズメやハトといった鳥のマスコットが全十種類ランダムに入っている。

「雛子が欲しいのは、ヒヨコと《《俺》》だろう?」

鷹と言わずに“俺”という彼に、私はお酒のせいもあって、クスクス笑う。

「十分の二だな」

「うん、当たりますように」

私が祈りながら開封するのを見ながら、彼が口元に笑みを浮かべつつ、もう一つの箱を開けてくれる。
銀紙を外せば、おいしそうなチョコレートの卵が二つ現れた。

「いっせーので食べよ?」

「俺も食べるのか?」

こちらにチョコレートの卵を差し出したまま、彼が訊ねる。

「うん、一緒に食べたい。太るのも一緒」

「なるほどな」
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