返事も溺愛もキスのあとで
「鷹哉さん大好き」

「俺も好きだよ」

生暖かい吐息が耳をくすぐって、体が小さく跳ねる。

そのまま、彼に見つめられて唇を重ねようとした時だった──彼のスマホが震える。

「誰だ、こんな時間に。タイミング悪いな」

ややふてくされた彼がスマホに目を遣ると、はっとする。

「鷹哉さん?」

「ああ。ロスに住んでる祖父から少し前に連絡があって、恋人がいるなら会わせて欲しいと言われててな」

「えっ」

「もうすぐ一時帰国するらしい。俺の親代わりの人なんだ……雛子さえ良かったら、会ってくれないか?」

少し前に鷹哉さんから、お祖父様の話は聞いたことがあった。海外で会社を経営しているそうで、彼のお母さんが亡くなってからは親代わりとしてとてもお世話になったそうだ。

「私で……いいのかな」

「当然だ。雛子しか嫌だ」

はっきりと断言してから、鷹哉さんが確認するように私を見つめる。

「負担になるか?」

困ったように眉を下げている彼に、私は首を振った。

素直に嬉しい。彼が私を恋人として、大切な家族に紹介してくれるだなんて。

「負担なんて思ってないよ。嬉しいのに、自信がなくて」

「何度でも言う。雛子がいい。これからもずっと一緒にいたい」

彼が私の身体を包みこんで、優しく甘く囁く。

「……私もずっと、一緒がいい」

その夜、私たちは互いの想いを確かめあうように、何度もキスをしながら、深くベッドに沈み込んだ。
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