返事も溺愛もキスのあとで

「私にとって帰る場所は……ここです」

突然始まった恋はまだまだわからないことばかりで戸惑うけれど今日より明日、明日より明後日、彼を知りたい。一緒に居たい。

「だから室長、これから一緒に住むんですから、家賃と食費は半分払わせてください。あと家事は好きなので……担当したいです」

「雛子の気持ちは嬉しいが、家賃と食費は俺に払わせてくれ。その代わり家事は是非お願いしたい。雛子の料理が……もっと食べたい」

「わ……わかりました」

室長は私の返事に頷くと、テーブルを挟んだこちらに向かって顔をぐっと寄せた。
綺麗な切長の目が私を見つめて、心臓がうるさくなる。

「俺からも提案いいか?」

「は、はい……」

「俺はこれから雛子を、これでもかと甘やかしたいんだがいいか?」

「甘やか……?」

「ダメか? 甘やかす男は嫌いか?」

「そ、そんなことは……」

どう考えても、世の中の女性の大半は甘やかしてくれる男性の方が嬉しいと思う。
勿論、守としか交際経験のない私にそんな経験はまだないが、漫画のヒーローのようにヒロインだけを愛し、甘やかしてくれる素敵な男性に私だって憧れはある。

「雛子。甘やかしについての返事を聞かせてくれ」

(う~~~っ)
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