返事も溺愛もキスのあとで


「ねぇー守~お腹減ったぁ。なんか買ってきてよ」

「え……、僕が? ランチのとき、夜は由羅がオムライス作ってくれるって言ったじゃん?」

「そんなこと言ったっけ? 忘れちゃった~、それにこのネイル高かったんだよぉ。傷ついたりはがれたりしたらやだもん」

僕が、便利屋雛子と別れて丸一日。

雛子が出ていったこともあり、由羅は僕の家にそのまま泊まっている。
ホテル代を使うことなく、可愛く甘え上手な由羅とのセックスは最高で、改めて雛子を捨てたことが大正解だったと思っている僕だが、ひとつ問題なのは、由羅は料理及び家事を全くする気がないこと。

今日は朝から、由羅のためにコンビニに朝食と指定の化粧水や洗顔を買いに行き、昼は駅前のおしゃれだが、腹にたまらない癖に無駄に2280円もするランチを奢らされ、夜こそ簡単なものでいいから作って欲しいと言ったにも関わらず、このありさまだ。


(由羅は可愛いけど、予想以上にお金がかかりそうだよな……)

そもそも家に洋服を取りに帰るのが面倒だと言って、駅前の百貨店で高いワンピースを二着も買わされている。

(今日だけで五万とか……ありえないだろ)

思わずため息をこぼしそうになって、なんとか堪える。

(可愛い彼女の前では余裕のある、カッコいい僕でいたい)
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