返事も溺愛もキスのあとで
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(改めて見ても……立派なマンションだな)
コロッケの作り方を動画でチェックしながら電車に揺られて二駅。無事に雪瀬室長のマンションにたどり着いた。
(いまからコロッケつくるけど……できたら揚げたて食べて欲しいな……)
私はそっとスマホを取り出すと、すこし迷ったが彼のLINEに『お疲れ様です。帰宅は何時ごろになりそうですか?』と、雛がクエスチョンマークを浮かべているスタンプと一緒に送る。
そして到着したガラス張りのエレベーターで最上階の三十八階に登りながら、私はガラスに映った自分の姿に目をとめた。
そこには平凡な見慣れた私と目と目が合う。
(……雪瀬室長は私のことがずっと好きだって……言ってたけど……)
(うーん、容姿、じゃないのは、間違いないよね?)
(じゃあどこの部分が……?)
思い切って聞こうかと昨晩も、ベッドの上であれこれ考えていたのだが、引っ越しで疲れていたのか、いつの間にか寝てしまっていた。
(私の……どのあたりがお好きなんですか……なんて絶対聞けないよ)
そんなことを言葉にする勇気なんて、到底湧いてこないのに、考えただけで顔がほんのり熱くなる。