返事も溺愛もキスのあとで
そこまで言った彼が私の方に顔をぐっと近づける。ベッドがギシッと音を当てて、私の心臓が大きく跳ねた。
「あの……、雪瀬室長?」
「雛子にひとつお願いがあるんだ」
「なん、でしょう?」
気のせいだろうか、どことなくいつもより彼の瞳に熱がこもっているように見えるのは……。
「そろそろ名前で呼んでくれないか?」
「え……っ」
「一応、恋人同士で同棲までしてるんだ。家にいるときは敬語なしで、俺のことも名前で呼んで欲しい」
「そ、それはその……」
「嫌か?」
「そんなことないです……」
私がぶんぶんと顔を左右に振れば、彼が切れ長の目を細める。
「じゃあ今から頼む」
(う……今から、頼むって……)
「雛子、俺の名前を呼んでみてくれ」
「えっと……その、あの……」
雪瀬鷹哉さん──彼のフルネームは勿論、知っている。
けれど、ベッドの上で優しく、見つめられれば、心臓の音だけがやけに響いて声が出てこない。
「た……」
「た? その続きは?」
私は買ってもらったばかりの黄色のタオルケットをぎゅっと口元で握って、小さく呟く。
「……鷹哉、さん」
「あの……、雪瀬室長?」
「雛子にひとつお願いがあるんだ」
「なん、でしょう?」
気のせいだろうか、どことなくいつもより彼の瞳に熱がこもっているように見えるのは……。
「そろそろ名前で呼んでくれないか?」
「え……っ」
「一応、恋人同士で同棲までしてるんだ。家にいるときは敬語なしで、俺のことも名前で呼んで欲しい」
「そ、それはその……」
「嫌か?」
「そんなことないです……」
私がぶんぶんと顔を左右に振れば、彼が切れ長の目を細める。
「じゃあ今から頼む」
(う……今から、頼むって……)
「雛子、俺の名前を呼んでみてくれ」
「えっと……その、あの……」
雪瀬鷹哉さん──彼のフルネームは勿論、知っている。
けれど、ベッドの上で優しく、見つめられれば、心臓の音だけがやけに響いて声が出てこない。
「た……」
「た? その続きは?」
私は買ってもらったばかりの黄色のタオルケットをぎゅっと口元で握って、小さく呟く。
「……鷹哉、さん」