夏と君 【完】
ひまちゃんの夏祭り
「てる!」
無理やり手をひいてきた私にやっぱりてるは不機嫌だった。
「てる!」
彼が気にしている方向はやっぱりサクナのほうだった。
私がてるに出会った時にはもうすでに彼の気持ちはサクナに向いていた。
家が隣同士の幼馴染でしかも同い年。
あと1年遅く生まれてたら同じ土俵にたてたのに。と何度思ったことか。
「サクナ、心配?」
「あぁ。」
「てるはいつもサクナばっかりみてる。」
「そんなにみてるつもりない。」
「私はずっとてるのことをみてたからわかるよ。」
「え?」
「サクナのこと好き?」
「さあ、どうだろうね。」
そうやっていつもはぐらかされる。
いつもはっきりしない彼になんだか苛立って、
「はっきりして。」と言ってしまった。