夏と君 【完】
「ねえ、早坂、聞いた?」
大学を卒業してからオレらは都内の会社に就職した。
相変わらず友達として連んでいて、毎週金曜日の仕事帰りは2人で飲みに行く。
社会人2年目、24歳の冬の金曜日、いつもの居酒屋でミウナはそう言った。
「なに?相変わらず主語ないね。」
「サクナとアヤト、結婚するんだってよ!」と興奮気味に話す。
そんな姿も愛おしいと思う。
「アヤトから聞いたよ。もう何年?15からだから__」
オレらの親友たちが結婚する。間違いなく身近で一番目の結婚。
結婚だなんて、もう立派な大人なんだと実感する。
「10年の記念日に入籍するみたいよ。あー、結婚式楽しみー!」とかなり嬉しそうな彼女をみて俺まで笑顔になる。