毒を持つ娘と、毒を食う獣魔王 ~偽りの愛と復讐劇~
しかし魔物は本能で毒には近付かないはず。それなのに目の前のセンティは毒を恐れる様子は全くない。
「でも、それは毒なのに!」
「普通の魔物ならな。オレたち獣魔にとって毒は嗜好品だ」
「そんな……それじゃあ……」
リィラが渡したポプリの香りに引き寄せられた魔物にセンティは襲われた。
真実を知ったとろこで何も変わらなかった。自分がセンティを殺してしまった。そしてセンティは死んだという事実も。
今まで耐えてきた悲しみの感情がリィラの瞳に涙となって溢れ出す。同時にセンティは顔を歪めて笑う。
「そうだ、泣け。いい事を教えてやる。コイツの記憶によると完全にお前に惚れてるぞ。良かったなぁ両思いで」
「……や、やめて……」
獣魔は捕食した人間の姿だけでなく記憶も保持している。センティの大切な想いを秘めた心にも侵略し冒瀆する魔物が許せない。
リィラの頬に紫の筋の涙が通ると、センティは片手でリィラの顎を掴んだ。強引に顔を自分の方へと向けて、その頬に舌を這わせる。
「……っ!?」
生暖かく悍ましい感触にリィラは全身を震わせる。頬から目元へと這うセンティの舌は涙を拭うなんて優しいものではない。
センティは魔物の舌で食べ物を味わうかのように、リィラの涙をいやらしく舐め取っている。
「……やはり人毒は美味いな」
恍惚な笑みで舌舐めずりをするセンティに身が凍るほどの震えと不快感を覚える。
毒が含まれるリィラの涙は、目の前の魔物にとってはご馳走でしかない。そして今の行為は単なる味見だった。
「リィラ。お前はオレの最高級の嗜好品として大切に生かしてやる」
「……いやっ! 離してっ……っ!!」
「あぁ、ほら、リィラちゃん。大人しくしてよ。好きだよ、愛してるよ」
「やめて、やめて……!!」
センティの人格を利用して誘惑する魔物が憎くてたまらない。……いや、ずるい。悔しい。それでも彼に惹かれてしまう自分が。
「でも、それは毒なのに!」
「普通の魔物ならな。オレたち獣魔にとって毒は嗜好品だ」
「そんな……それじゃあ……」
リィラが渡したポプリの香りに引き寄せられた魔物にセンティは襲われた。
真実を知ったとろこで何も変わらなかった。自分がセンティを殺してしまった。そしてセンティは死んだという事実も。
今まで耐えてきた悲しみの感情がリィラの瞳に涙となって溢れ出す。同時にセンティは顔を歪めて笑う。
「そうだ、泣け。いい事を教えてやる。コイツの記憶によると完全にお前に惚れてるぞ。良かったなぁ両思いで」
「……や、やめて……」
獣魔は捕食した人間の姿だけでなく記憶も保持している。センティの大切な想いを秘めた心にも侵略し冒瀆する魔物が許せない。
リィラの頬に紫の筋の涙が通ると、センティは片手でリィラの顎を掴んだ。強引に顔を自分の方へと向けて、その頬に舌を這わせる。
「……っ!?」
生暖かく悍ましい感触にリィラは全身を震わせる。頬から目元へと這うセンティの舌は涙を拭うなんて優しいものではない。
センティは魔物の舌で食べ物を味わうかのように、リィラの涙をいやらしく舐め取っている。
「……やはり人毒は美味いな」
恍惚な笑みで舌舐めずりをするセンティに身が凍るほどの震えと不快感を覚える。
毒が含まれるリィラの涙は、目の前の魔物にとってはご馳走でしかない。そして今の行為は単なる味見だった。
「リィラ。お前はオレの最高級の嗜好品として大切に生かしてやる」
「……いやっ! 離してっ……っ!!」
「あぁ、ほら、リィラちゃん。大人しくしてよ。好きだよ、愛してるよ」
「やめて、やめて……!!」
センティの人格を利用して誘惑する魔物が憎くてたまらない。……いや、ずるい。悔しい。それでも彼に惹かれてしまう自分が。