毒を持つ娘と、毒を食う獣魔王 ~偽りの愛と復讐劇~
リィラがぼんやりとベッドに座って考えていると、ゼンティは軽快に起き上がって服を着始めた。
白のシャツに黒のベスト。さらに襟元をヒラヒラとした白いジャボで飾ると、完全に貴族衣装に身を包んだ王子様……いや、王様が出来上がった。
「少し休んだらリィラちゃんも着替えて来てね」
ゼンティは満たされた笑顔と共に一人で寝室を出て行ってしまった。
裸のままでベッドの上に置いていかれてしまったリィラは、両腕でぎゅっと自分の体を抱きしめる。
(どうしたらいいの……私は、もう……)
もうこの体は、ゼンティの子を孕んでしまうかもしれない。身も心も完全に逃げ道は塞がれた。
ゼンティを愛してしまえば楽に生きられるのだろうか。しかし、餌でしかないリィラをゼンティが本気で愛するとは思えない。
「……おい」
「……? きゃぁあああっ!?」
気付けばベッドの横に金髪の男性が立っていたので、リィラは思わず大声を上げた。驚いたのではなく、自分が裸だったからだ。
リィラ反射的に毛布を引っ張り上げて全身を包んだ。改めてよく見たら、その男性は黒いスーツ姿の近衛兵・アレンだった。
「あ、アレンさん、どうして、ここに……いつの間に……」
「着替えを持ってきた」
相変わらず無表情・無感情で短い言葉しか話さないアレンの片腕を見ると、確かに白いドレスらしきものを抱えている。
だが、アレンは近衛兵であって執事ではないはずだが。
「そういうのって普通、メイドとか女性の仕事なんじゃ……」
「……? そうなのか。次からはそうしよう」
一番の問題はそこではなく、リィラが全裸である事なのだが……アレンは天然なのだろうか。
よく考えたら、餌で家畜扱いの自分がメイドにお世話されるというのも変な話であった。
白のシャツに黒のベスト。さらに襟元をヒラヒラとした白いジャボで飾ると、完全に貴族衣装に身を包んだ王子様……いや、王様が出来上がった。
「少し休んだらリィラちゃんも着替えて来てね」
ゼンティは満たされた笑顔と共に一人で寝室を出て行ってしまった。
裸のままでベッドの上に置いていかれてしまったリィラは、両腕でぎゅっと自分の体を抱きしめる。
(どうしたらいいの……私は、もう……)
もうこの体は、ゼンティの子を孕んでしまうかもしれない。身も心も完全に逃げ道は塞がれた。
ゼンティを愛してしまえば楽に生きられるのだろうか。しかし、餌でしかないリィラをゼンティが本気で愛するとは思えない。
「……おい」
「……? きゃぁあああっ!?」
気付けばベッドの横に金髪の男性が立っていたので、リィラは思わず大声を上げた。驚いたのではなく、自分が裸だったからだ。
リィラ反射的に毛布を引っ張り上げて全身を包んだ。改めてよく見たら、その男性は黒いスーツ姿の近衛兵・アレンだった。
「あ、アレンさん、どうして、ここに……いつの間に……」
「着替えを持ってきた」
相変わらず無表情・無感情で短い言葉しか話さないアレンの片腕を見ると、確かに白いドレスらしきものを抱えている。
だが、アレンは近衛兵であって執事ではないはずだが。
「そういうのって普通、メイドとか女性の仕事なんじゃ……」
「……? そうなのか。次からはそうしよう」
一番の問題はそこではなく、リィラが全裸である事なのだが……アレンは天然なのだろうか。
よく考えたら、餌で家畜扱いの自分がメイドにお世話されるというのも変な話であった。