毒を持つ娘と、毒を食う獣魔王 ~偽りの愛と復讐劇~
数分後、アレンに連れられてリィラが執務室に入ってきた。
「愛しのリィラちゃん、待ってたよ! も~どこにいたの!? さぁ、おいで!!」
リィラの顔を見るなり天使のような人格に変わったゼンティは、ようやく机から両足を下ろす。情緒不安定で近寄るのがちょっと怖い。
リィラも慣れたもので、両手を広げて待ち構えるゼンティの腕の中へと自ら収まっていく。
「……中庭にいたの。花壇のお花を……んっ……」
ゼンティはリィラの話など聞かずに唇でその口を塞いで荒々しく毒を吸い始めた。こうなると気が済むまで吸わせないと終わらない。
ようやく満足すると、ゼンティは名残惜しそうにリィラの濡れた唇を舌で舐め回しながら話を再開させる。
「……で? 花がどうしたって?」
「ポワゾン、思い出しちゃって……私、ポワゾンに、行きた……」
舐められている唇がくすぐったくて話し辛い。リィラはゼンティの体を両手で強く押し返す。
「ゼンティ、お願い。私をポワゾンに連れて行って。月に一度くらいは帰りたいの」
「あぁ、あの毒の里だね。いいよ。リィラちゃんの願いは叶えるよ」
毒の里・ポワゾンはリィラの故郷。毒の種族の最後の生き残りであるリィラがベスティア王国に移住したため、里には人がいない。
ポワゾンには、リィラの両親を含めた住民たちが眠る墓地がある。誰もいなくなった里が放置されるのは心苦しい。
「あと、お城の中庭の花壇にポワゾンの毒花を植えたいの」
「いいね、毒は大歓迎だよ」
ゼンティは無茶な内容でない限りはリィラの願いに笑顔で応える。そこに愛はなくても純粋に嬉しいとリィラは思う。
「愛しのリィラちゃん、待ってたよ! も~どこにいたの!? さぁ、おいで!!」
リィラの顔を見るなり天使のような人格に変わったゼンティは、ようやく机から両足を下ろす。情緒不安定で近寄るのがちょっと怖い。
リィラも慣れたもので、両手を広げて待ち構えるゼンティの腕の中へと自ら収まっていく。
「……中庭にいたの。花壇のお花を……んっ……」
ゼンティはリィラの話など聞かずに唇でその口を塞いで荒々しく毒を吸い始めた。こうなると気が済むまで吸わせないと終わらない。
ようやく満足すると、ゼンティは名残惜しそうにリィラの濡れた唇を舌で舐め回しながら話を再開させる。
「……で? 花がどうしたって?」
「ポワゾン、思い出しちゃって……私、ポワゾンに、行きた……」
舐められている唇がくすぐったくて話し辛い。リィラはゼンティの体を両手で強く押し返す。
「ゼンティ、お願い。私をポワゾンに連れて行って。月に一度くらいは帰りたいの」
「あぁ、あの毒の里だね。いいよ。リィラちゃんの願いは叶えるよ」
毒の里・ポワゾンはリィラの故郷。毒の種族の最後の生き残りであるリィラがベスティア王国に移住したため、里には人がいない。
ポワゾンには、リィラの両親を含めた住民たちが眠る墓地がある。誰もいなくなった里が放置されるのは心苦しい。
「あと、お城の中庭の花壇にポワゾンの毒花を植えたいの」
「いいね、毒は大歓迎だよ」
ゼンティは無茶な内容でない限りはリィラの願いに笑顔で応える。そこに愛はなくても純粋に嬉しいとリィラは思う。