イケメンすぎる、君が好き。
けれど、だからといって、

「ごめん、今ちょっと……」

そんなふうに、ファンの子たちを追い払うこともできない。

みんな私のことを慕ってくれてるだけだってわかるから。

ちゃんと話を聞いて、ちゃんと笑って返して。

そうしているうちに、一日が終わる。

そして、帰り道に一人思うのだ。

今日も遥と話せなかったなぁ、と。

「……。」

私は机に頬杖をつきながら、少し遠くの遥を見る。

楽しそうに笑っていた。

なんとなく、前より遥が遠く感じる。

「桐生くん?」

「え?」

「どうしたの? ぼーっとしてたけど」

「あ.....ごめんね」

慌てて笑う。

「少し考え事してただけだよ。」

「もしかして試合のこと?」

「ううん、そういうんじゃないんだけど……。」

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