イケメンすぎる、君が好き。
美優が反射的に言い返した。

「気づいたら葵もう行っちゃってたんだもん!!」

「……っ。」

体育館倉庫。

男子。

呼び出し。

その言葉だけが頭の中をぐるぐる回る。

嫌な考えがいくつも巡って、俺は走る速度を上げた。

「遥!」

「何?」

「勢いに任せて殴ったりしないでね!!」

「分かってる!」

分かってる。

分かってんだよそんな事。

でも―――。

今は、そんなこと考えてる余裕なんかない。

ここ数日、ろくに話せなかった。

目が合っても、笑い合うだけ。

帰り道だって一緒に帰れていない。

それでも、葵は俺の彼女だ。

俺の誰より大切な人だ。

これだけは、胸を張って言える。

だからこそ、葵は俺が守んなきゃいけない。

美優でも、颯太でもない。

絶対、俺じゃなきゃ駄目なんだ。

それが、彼氏ってもんだから。

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