イケメンすぎる、君が好き。
謎に納得できる理論だ。

その時、人の輪の向こうで、葵がふと顔を上げた。

誰かを探すように視線が動き――俺で止まった。

その一瞬、柔らかい表情になる。

「あ。」

小さく笑った。

その笑顔は、さっきまで観客席の女子たちに向けていたものとは

少し違って見えた。

俺だけが知っている顔。

……なんて思ってしまうあたり、我ながら相当重症だと思う。

たまにアイドルに付く勘違いファンみたいだ。

葵は周りに一言声をかけてから、人の輪を抜けてこちらへ歩いてくる。

「遥。」

「おつかれ」

「ちゃんと見てくれてた?」

そんなことを聞いてくる。

試合中、あれだけ輝いていた人が。

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