冷血心臓外科医はお飾り妻を逃がさない~愛なき契約から始まる甘く暴かれる独占婚~
成り行きで結婚しただけだし、成明さんは私との結婚生活が苦痛なのかな。
リビングのソファに座りうつむいていると、バスルームから出た成明さんに声をかけられる。
「どうした?」
テレビをつけるわけでもスマホをいじるわけでもなく、なにもせず静かに腰を下ろしている姿は彼に違和感を抱かせたらしい。
顔を上げたものの成明さんをまともに見られず、視線を下げながら切り出す。
「成明さんに話があって……」
彼がゆっくりとこちらに近づいてくる。なにも悪いことをしていないのに、妙に緊張して口の中が乾いていく。
「私、働こうと思うんです」
彼が右隣に座ったのを気配で感じ、振り絞って告げた。
「今の生活になにか不満でも?」
ところが予想外の切り返しに慌てて否定する。
「い、いいえ。そういうことではないんです」
浩明さんから雇われていた経緯もあり、成明さんからは生活費を含め、かなり多くの金額をいただいている。好きに使ってかまわないと言われたが、そこまで物欲もお金のかかる趣味もない からほとんど手はつけていない。
「だったら、なぜ?」
彼の声が冷たさを帯びているのは気のせいか。
「前の職場で一緒だった方が、今はコスマ薬品で働いていて、声をかけてくださったんです」
もちろん、小宮さんの言うことをそのまま受け止めてはいない。
リビングのソファに座りうつむいていると、バスルームから出た成明さんに声をかけられる。
「どうした?」
テレビをつけるわけでもスマホをいじるわけでもなく、なにもせず静かに腰を下ろしている姿は彼に違和感を抱かせたらしい。
顔を上げたものの成明さんをまともに見られず、視線を下げながら切り出す。
「成明さんに話があって……」
彼がゆっくりとこちらに近づいてくる。なにも悪いことをしていないのに、妙に緊張して口の中が乾いていく。
「私、働こうと思うんです」
彼が右隣に座ったのを気配で感じ、振り絞って告げた。
「今の生活になにか不満でも?」
ところが予想外の切り返しに慌てて否定する。
「い、いいえ。そういうことではないんです」
浩明さんから雇われていた経緯もあり、成明さんからは生活費を含め、かなり多くの金額をいただいている。好きに使ってかまわないと言われたが、そこまで物欲もお金のかかる趣味もない からほとんど手はつけていない。
「だったら、なぜ?」
彼の声が冷たさを帯びているのは気のせいか。
「前の職場で一緒だった方が、今はコスマ薬品で働いていて、声をかけてくださったんです」
もちろん、小宮さんの言うことをそのまま受け止めてはいない。