冷血心臓外科医はお飾り妻を逃がさない~愛なき契約から始まる甘く暴かれる独占婚~
 でも、当直や呼び出しで三神さんが家にいない間もカードキーを使って中に入るのを許可してもらえている状況は、初めてここに来たときのことを思うと考えられない。

 本人がいるときは自室から出てきてくれるし 、なんだかんだ一緒に食事をとる機会も増えてきた。

 おかげで浩明さんにはものすごく感謝されている。三神さんが私を受け入れたというより、彼がいろいろ諦めた、というほうが正しいかもしれない。

 できるだけ長く続けてほしいと浩明さんには言われたし、お給料もありがたいけれど、ここはあくまでもつなぎだ。今後のことを考えると、きちんと正社員の仕事に就いておかないと。

 三神さんが結婚、それこそ恋人ができたりしたらさすがにお金をもらっているとはいえ、個人契約だし、家に出入りするわけにはいかないだろう。 そういう意味でも、いつお払い箱になるかわからないし、早く次の仕事を決めたい。

 そもそも三神さんって恋人っているのかな?

 ふと頭に浮かんだ疑問を慌ててかき消す。いくらなんでも立ち入りすぎだ。

 契約は継続になったとはいえ、いつでも辞める気持ちでいないと。

 今日の夕飯は、水菜と鰹のサラダに里芋とひき肉のグラタン、ナスときのこの煮びたしと人参の胡麻和え、すまし汁というメニューだ。

 手作りしてもいい流れになったので、献立のレパートリーが増えて楽になった。

 この件に関しては、初めて一緒に食事をすることになった際に私から切り出した。
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