冷血心臓外科医はお飾り妻を逃がさない~愛なき契約から始まる甘く暴かれる独占婚~
「私が辞めるように言ったんです。あなたの会社に彼女はもったいないので」
まさかの切り返しに、綺麗だった石坂さんの顔が歪んだ。そこへさすがに山本先生が口を挟もうとする。
「おいおい、三神先生」
「三神さん。桑名さんからどういうふうに聞いているのか知りませんけど、鵜呑みにしない方がいいですよ?」
石坂さんは挑発的な表情で強気に問いかけてきた。
胸に広がる痛みが過去の記憶をよみがえらせる。自分はやっていないと言ったのに、信じてもらえず、すべての責任を押し付けられた。また、あのときみたいに――。
「なぜです?」
ぎゅっと唇を引き結んでいたら、成明さんが冷静に返した。石坂さんだけではなく、私も虚をつかれる。
「夫として妻を信じています。逆にあなたの不躾な言動で彼女が正しかったと、さらに確信できました」
遠慮のない成明さんの言葉に、石坂さんの顔が真っ赤になる。
「ちょっと待て、あまりにも失礼じゃないか?」
「失礼なのは、そちらでしょう」
怒りをあらわにする山本先生に対し、成明さんは平然と言って私を促した。そのまま石坂さんたちに背を向ける形でそこを去る。
石坂さんに会って押しつぶされそうだった心が、今は違う意味で苦しい。そうこうしているうちに違う人に声をかけられ、何名かに挨拶をしてから会場を後にした。
まさかの切り返しに、綺麗だった石坂さんの顔が歪んだ。そこへさすがに山本先生が口を挟もうとする。
「おいおい、三神先生」
「三神さん。桑名さんからどういうふうに聞いているのか知りませんけど、鵜呑みにしない方がいいですよ?」
石坂さんは挑発的な表情で強気に問いかけてきた。
胸に広がる痛みが過去の記憶をよみがえらせる。自分はやっていないと言ったのに、信じてもらえず、すべての責任を押し付けられた。また、あのときみたいに――。
「なぜです?」
ぎゅっと唇を引き結んでいたら、成明さんが冷静に返した。石坂さんだけではなく、私も虚をつかれる。
「夫として妻を信じています。逆にあなたの不躾な言動で彼女が正しかったと、さらに確信できました」
遠慮のない成明さんの言葉に、石坂さんの顔が真っ赤になる。
「ちょっと待て、あまりにも失礼じゃないか?」
「失礼なのは、そちらでしょう」
怒りをあらわにする山本先生に対し、成明さんは平然と言って私を促した。そのまま石坂さんたちに背を向ける形でそこを去る。
石坂さんに会って押しつぶされそうだった心が、今は違う意味で苦しい。そうこうしているうちに違う人に声をかけられ、何名かに挨拶をしてから会場を後にした。