君に溺愛をあげる。
「こ、この子は名前ばかりの姫ですわ!」

「姫…?」

「この子は王族のできそこない子です!」

継母の言葉にずきっと胸が痛む。

「そういえばルカ王子。結婚相手を探しにきたとおっしゃってましたわよね!見ての通り、マリーはルカ王子にふさわしくありませんので、結婚するなら、どうか妹の2人を…」

「…待て。どうして、一国の姫が倉庫に閉じ込められていたんだ?」

わたしを抱えるルカ様の手に、すこし力がこもった気がした。

「仕事をサボって、森で遊んでいたからです!」

「リ、リリー、静かにしていなさい…!」

継母は妹の口を押さえて、しーっと人差し指を立てている。
< 27 / 33 >

この作品をシェア

pagetop