ポリスラインを翔びこえて
「字巡査長、こちら確認お願いします」
「ご苦労。そういや蒼羽ぁ」
「はい」
「お前、ホムラマコトの何だ?」
「……え?」
「関係者なのか?」
無表情で伸びない語尾。
感情を読み取らせない鉄仮面、ベテラン刑事の顔。
「いいえ、全く」
私も動揺を悟られないようはっきりと述べると、字巡査長は腕を組んで首を傾げて言う。
「……そうか。じゃーなんでお前の下の名前知ってんだー?まさか自己紹介でもしたのか蒼羽ぁ?」
「い、いや、自己紹介したわけではないですが……」
「それともあれか、電話対応はフルネームで名乗る主義なのか蒼羽ぁ?」
「……あー、もしかして」
「お?やっぱ知り合いなのかぁ?」
「4ヶ月ほど前…まだホムラマコトを知らないとき、深夜の繁華街で徘徊してる彼を見かけて、未成年だと思って保護しようとしたことがあって」
「ほう?」
「応援を呼ぶ前に保護者が現れて結局何事もなかったんですが」
「おいおい蒼羽ぁ」
「はい?」