ポリスラインを翔びこえて

家に帰ると夕飯のいい香りがする。
今日はシチューだ。


「おかえりまこちゃん、ちょうど夕飯できたから準備してちょうだい」

「ただいま〜。わー美味しそう!ダッシュで手洗ってくる!」


洗面台にいくとセイ兄が手を洗っているところだった。

ただいま、というとおかえり、と鏡越しで笑ったのも束の間、すぐに怪訝な顔になる。


「どうしたのこれ」

「っ、」


速攻気づかれた絆創膏を指でなぞられる。
思わずビクッとして後ずさる。


「……ごめん、痛かった?」

「あ…うん、ちょっとだけ」


怪我だと思っているみたいで心配そうに私の顔を覗き込む。

さっと目をそらしてしまい動揺を隠すようにうつむいて手を洗い始めるとセイ兄は何も言わず出ていった。


美味しいシチューを食べて部屋へ戻る。

仕事の調べものを少しだけやるつもりが没頭して1時間経っていて、そろそろお風呂に入る時間。
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