ポリスラインを翔びこえて

「家族、消していい?」

「っ、だめ、」

「アオちゃんを否定するものはぜんぶ消したい」

「絶対だめだよ、炎くん」

「じゃあどうすればまた会える?」

「……、約束、する」

「約束があれば来てくれる?」

「うん、また会う約束」

「ねえ」

「うん?」

「今から押すから、全速力で走って」

「え?」

「誰かいる」

「え……」


誰かいる?

瞬間、炎くんはスルッと腕をほどいて私を前に突き飛ばす。

言われたとおり全速力でダッシュする。

後ろでドカッ!と鈍い音がして、うっ、という男の声とドサ、と何かが地面を打つ音がした。

なに、なに、何が起きてるの!?


「はあ、はあ、っ、」

音が聞こえなくなったところでペースを落とし振り返る。

そこには地面にのびている人と首を掴まれて壁に押し付けられる人と、その犯人の炎くん。

だ、だれ…!?

応援を呼ぶべき?
いやここで警察呼んだら炎くんに会ったことがばれるからだめ!?
私も参戦するべきか!!?
でも炎くん一人でも十分間に合ってるよね!!??
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