ポリスラインを翔びこえて
「こっちにもいろいろ複雑な事情があってね」
「っ、じゃあせめてその日が来たら私を呼んで!」
「……なんで?」
「私も一緒に戦うから」
一緒に戦って強くなって、大事なものを守れるようになりたい。
「……アオちゃんってたまに馬鹿だよね」
「っ、本気よ!?」
「警察官が乱入したら抗争の意味ないじゃん。それにアオちゃんは暴力団に取り入るってことだよ?それじゃ警察官としての立場が危ういね」
「へ、変装するから大丈夫!」
「ばーか、あんな下手な変装で刑事も組員も見破れないわけないでしょ」
「そ、そうかなぁ……なかなか別人級だったと思うんだけど……」
「……ねえ、なんか鳴ってない?」
「え?」
ふと顔を上げると遠くからブーブー、とバイブ音みたいな振動が……あ!!!!
「も、もしもし!……うん、まだ職場で……、ひ、ひとりだよ、だから証人はいないけど……、────うん、早めに帰るから!じゃあねセイ兄、おやすみ」
ぶち、と半ば強制的に通話を終了した。