ポリスラインを翔びこえて
同期はまだ交番勤務していたり、若手のほとんどが初回の異動で配属される機動隊にいたり、確かに身近に専門部署へ異動になった同い年は今のところ見ていない。
まあほんとうの父親を捜すにはマル暴の刑事になるとかなり都合がいいし、このまま順調に上り詰めていきたい所存、だから。
「よし、気合気合っ」
字巡査長から譲ってもらった昇進試験の参考書を片手に、ツナマヨおにぎりを口いっぱい頬張った。
多忙な業務を終えるころには、すっかり漆黒の空になっていた。
帰宅前、再び繁華街を散策する。
「……やっぱり無理かなあ」
昨日通ったルートをひと通り捜したけれどそう簡単に見つかるわけがない。
ほんとうの父親が写る唯一の写真。
ママが私の成人祝いのときにくれた手作りのアルバムから見つけた一枚だった。
手作りのアルバムと言っても私の幼少期からの写真が古い順に綴られている冊子で、その重厚さは私の人生を凝縮した巻物みたいだと思った。
「っ、」
ふと背中から感じる視線に身を固くする。