ポリスラインを翔びこえて
長い抗争は終わりを迎えそうだった。
くたばった各々の戦闘員らに対してまだ立ち上がれる組員たちが誇らしげに威嚇する。
ふと、並々ならぬ殺気が背筋を刺す。
これは……、
「伏せろ!」
途端、パアーーーン!という銃声が響く。
目の前で烏轟の一人がうめき声と赤を噴き出す。
それを見た烏魔が眉をひそめる。
皆動きを止め、しん、と静まり返る。
……なんだ?
この前と同じ気配。どこだ。誰だ。何が目的だ。
全神経を集中させて見渡す。
……あそこか?
くさびれたシャッターの僅かな隙間。
人影が一瞬見えて消えた。
……あれは誰だ?
烏魔の反応を見る限り彼も何も知らないようだ。
何が起きている?
狙われたのは俺か?
それともただの威嚇発射か?
いや、あの殺気は…、
するとウウーーーー、とサイレンの音が静寂を破る。
サツが動き出した。
発砲音のせいだ。
まずい、逃げなければ。
車に乗り込みリュウに行け、と言う前に発進する。