ポリスラインを翔びこえて
「っ、嫌だって言ったら?」
「……息の根を止めてでも、僕が捕まえる」
「っ……!」
逮捕するか、殺されるか。
そんな残酷な現実を突きつけて、絶望に陥れて、そんな彼女の気持ちを想像するだけで胸が張り裂ける。
本当はこんな手荒なこと言いたくない。やりたくない。できることなら穏やかに事なきを得たい。
けれどもう無理だった。
まこちゃんをずっと見ていればわかる。
彼女がホムラマコトを忘れるなんて、もう無理な話なんだよ。
ホムラマコトの前だとあんなに凛々しく立つことができるんだ。
あんな顔で。あんなに幸せそうな顔で小指を絡ませて、笑って、共犯になって逃亡して。
まるでこのままふたりだけでどこか別世界へ翔んでいってしまいそうなほどに。
だからもう、まこちゃんをホムラマコトから遠ざけるには、こうするしかないんだ。
「まこちゃんが逮捕するか、僕に殺されるか。ホムラマコトの運命、まこちゃんが選んで」