ポリスラインを翔びこえて

辿り着いたのは以前見たバイクで、ぼふっとヘルメットを被されると炎くんも同様にフルフェイスで覆われた。


「しっかり捕まって」

「う、うんっ」


ぎゅっと腰を抱きしめる。
炎くんの香りがすごく懐かしく感じる。

夜の街の中、風を切ってどんどん進む。


ほっと安心したところで身体のいたるところがズキズキ痛みを訴えだした。

ああ、今の私はすごくボロボロでみっともないんだろうな。
全身びしょ濡れだし服のボタンはどっかいったしベルトも置いてきちゃった。

ブー、ブー、とひっきりなしにスマホが震えている。

きっと職場からの連絡だ。
現場にいないから探しているんだろう。

この前の抗争で行方不明になったときのように、ホムラマコトを追っていたら取り逃がしました、と言って翌日何食わぬ顔で出勤する未来……


……は、きっと来ない。


私はこれから、きみを────……



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