ポリスラインを翔びこえて
誰もいないカウンターを抜ける。
今日は休みなのかな。
奥の部屋に入ると、高級そうなローテーブルとソファが並び、水槽みたいなガラス柱の泡がキラキラ光っている。
こういうとこ初めて入るけど、VIPルーム的な…?
「すごい部屋……」
圧倒されているとぼふっと軋む音がして、ソファに座りながらとんとん座席を叩くホムラマコト。
早く座れ、と言いたそうに。
「そこじゃない、ここ」
再び自分の隣をとんとん叩くホムラマコト。
こんなに広いのだから好きなところに座ったっていいじゃないかと突っ込みたかったが、私は写真を返してもらえないと困るのでしぶしぶ彼の隣に移動した。
するとコンコン、と扉が鳴って静かに開く。
「失礼します」
「リュウ、俺のはいい。彼女のだけ」
「かしこまりました」
誰もいないと思ったのに黒服の店員らしき人が現れたから驚いた。
一体ここは何なんだ。彼は何者なんだ。