ポリスラインを翔びこえて
「今日は休みだけど、アオちゃんのために開けた」
まるで私と来ることを予定していたかのような言い方。
私が写真を捜しに再び繁華街へ来ることを知っていたみたいな。
「アオじゃないわ、蒼羽よ。ところであなたは何者なの?」
「んー、まあ、治安維持するひと、かもね」
「まちの治安を守る仕事ってこと?」
「うん、そういうことにしとく」
どういうことだよ、と思ったけど、治安維持ってことは私と同業者じゃん。
それならそうと言えばいいのに、何か言えない事情でも…………あ、もしかして公安のスパイ系?それなら守秘義務があるから言えない事情もわかる。
それにあの身のほどこし。強い人の手。
何だそういうことか、と納得したらノックが聞こえて、先ほどリュウと呼ばれた男が腰を低くしたままドリンクを置いた。
「ジンジャーエールです。失礼します」
「あ、ありがとう……」
よく見たらこの男、昨日の金髪じゃないか。