ポリスラインを翔びこえて

「……あはは、なんか今となっては真逆の世界で全く別々の人生を歩んでるのにねっ。今さら一緒に遊んでる夢を見るなんて変なのー」


ははは、とカラ笑いも空しく、ずっと忘れられない私を見てママは心底呆れているかもしれない。


「まこちゃん、ママもね、実は忘れられない人がいるのよ」

「……え?」

「パパには内緒よ?」

「う、うん」

「ママとパパはいわゆる許婚で結婚したの」

「い、いいなずけ?」

「そう。ママの親とパパの親同士が決めた結婚よ」

「そ、そうだったんだ……」

「もちろんママもパパもちゃんと愛し合っているわ、昔も今も、この先も」


それはふたりを何年も見ていればわかる。
将来こんな夫婦になりたいな、と憧れるほどに穏やかでお似合いなふたり。


「でもね、当時は……許婚がいるっていう話を聞かされる前は、私、学校の先生と恋仲だったの」

「…え、ええ!先生!? 初耳なんですけど!」

「そりゃそうよ〜初めて言ったもの。このまま一人で墓場まで持っていくつもりだったんだから〜うふふふ」

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