ポリスラインを翔びこえて
セイ兄が泣いてる姿、ぜーんぜん想像できない。
いつも真っ直ぐな背筋でビシッと立っているあの逞しいセイ兄が、泣いてる……。
「ふふ、あはははっ、痛っ!?」
『……まこちゃん?』
「え、なんか笑ったらお腹痛いんだけど」
『笑うなよ、まだ傷口閉じてないんだから』
「いやセイ兄が泣くからおかしくて」
『いやいや僕は……っ、な、泣くだろ普通っ、だって僕がまこちゃんを……』
「……あれは私のせいだよ完全に」
私が咄嗟にホムラマコトを逃がそうとしたから。
警察官として決してやってはいけない行為。
『生きててよかった……声聴けるだけでほんと泣ける』
「そう簡単に死にませーん。それよりそっちは大丈夫?忙しいよね、いろいろあったから……」
ほんといろいろ起きすぎだ。
拉致されるわホムラマコトが現れるわ私が怪我するわ。
そういえば私が捕らえた烏轟組の子分たちはどうなったんだろう。
いやそれより炎くんがどうなったのかが遥かに気になる。