ポリスラインを翔びこえて

結果として亡くなったのは炎真信だけで、烏轟の組長は重傷を負ったまま逃走、私を取り抑えていた人は逃走中に捕まったそう。


「なんでお父さんの……尊い命は、警察官の誤発砲で、片付けられてるの……。今の話が真実なら、資料にそう書いて残せばいいじゃないか…っ」

わかってる。暴力団に私情は厳禁。
いくら暴力団相手だとしても故意に人を殺してはいけない。


私を守るために、パパは父親を撃った。

私を守るために、父親は死を選んだ。

私を守るために……ぜんぶ、私のせい。


「……当時の上層部から隠蔽するよう指示があったからだ」

「……上層部?」

「警察官僚や、今の俺の立場相当の人間だ」

「公になったら警察組織全体の信頼性が下がるから?」

「そうだ。そうなれば日本の警察はおしまいだ」

「……だからって闇に葬って信じらんない。そんな陰湿じみたことするから私みたいな歴史をほじくり返そうとする人が出てきちゃって、こんなおかしなことになってんじゃん……」
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