ポリスラインを翔びこえて
「……まこちゃん、」
「うん?」
「まこちゃんって、あいつのこと藤田だと気づいてなかったの?」
「え、なに急に」
「いや……なんか急に昔を思い出して」
「まあ昨日までわかんなかったけど……あれ、なんでセイ兄は知ってるの?」
「……まあ、いろいろあって」
「えー!なにいろいろって!」
「お、男の事情だよ!いろいろあんだよ僕も!」
なんだよそれ。
んでなぜ紅い、顔。
まあいいや、いつか絶対その口から吐かせてやる。
いやいっそ炎くんにこの件の事情聴取もやりに行こうか、その方が早いかもしれない。
そうして日が暮れ、夜が来て、心配してくれた家族は家に帰り、私も快適とは言えないベッドで深い眠りについた。
翌日。
昼過ぎにやってきたのは、字巡査長含む担当刑事の3名だった。
「字巡査長!なんかお久しぶりですね」
「おーう、心配したぞ蒼羽ぁ」
「急にいなくなって寂しかったですか?」
「そういうのやめろぉー、勘違いされるだろ蒼羽ぁ」
「あー…ないない」
「くくっ、相変わらずだなー蒼羽ぁ」