ポリスラインを翔びこえて
「オヤジ……なにしてんの」
「はっはっは、さすが息子よ」
そこにはおもちゃのエアガンを構えて煙草を加えたまま満面の笑みを浮かべたオヤジがいた。
「リュウ、お前なー、これがホンモノだったら死んでたぞ」
「すっ、すみません!」
「マコトを見習え、基礎からやり直しだー」
「うっす!」
オヤジはこんな遊び心満点の陽気なジジイだと思わせておいて、実は海外マフィア顔負けの凄腕スナイパーだったりする。
「座れ、話はだいたい見当ついているがな」
烏轟のことだろう?と言いながらソファーに座り灰皿に煙草を押し付けて火を消す。
「烏轟組の蜂技という幹部を引き込んだ」
「おー蜂技かぁ。あいつは古参の中でもカネへの執着心が凄まじい男だ、うちの金庫も用心しねぇとなー」
「蜂技は信用できない?」
「……お前はどう思う、マコト」
「わるい奴ではない、と思う」
「なぜだ」
「……息子を守り抜きたいと言っていたから」
「その息子は本当に存在するのかね」